エクシオグループ株式会社

紙とExcel管理で属人化していた海外現地法人の多通貨立替精算業務を multibookでDX 作業時間を4日削減!

[写真左より]エクシオグループ株式会社 グローバルビジネス本部 縄田 和也氏、財務部 井上 詩菜氏

エンジニアリングで社会課題の解決や人々の豊かな暮らしに貢献しているエクシオグループ株式会社では、海外現地法人の出向社員に対して、規定に基づき経費を支払っています。この立替経費精算業務は紙やExcelで管理されており、属人化する傾向がありました。同社では2023年4月に開催された「DX活動計画発表会」を機に、業務改善を決断。日本国内で、唯一この業務をカバーしていたmultibook立替経費精算管理を5カ所の海外現地法人に導入しました。その結果、導入当初で月当たり4日の時間短縮が実現。現地の駐在収支管理担当者も、管理する本社側も、より本質的な業務に時間が割けるようになりました。

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導入前の課題

  • 海外子会社での立替精算業務が紙やExcelベースで時間を要し、作業内容が属人化する上にミスも多かった。
  • 拠点ごとに異なる煩雑なExcel管理で、本社でのデータ確認業務にも時間がかかっていた。
  • 財務部では証憑原本を書庫で保存しており、後からの検索に労力がかかっていた。

multibookを選んだ理由

  • 海外の為替レートに対応可能だった。
  • 海外拠点の立替精算業務が可能な唯一のソリューションだった。
  • multibookからダウンロードしたデータを利用して、本社の会計システムであるSAPへのデータ投入が容易にできた。

導入後の効果

  • 現地収支管理者の負担が減り、立替精算業務処理完了まで月当たり4日の時間短縮が実現した。
  • multibookから出力するCSVデータにより、本社会計システムSAPへの情報連携が容易にできるようになり、財務部の労力が軽減した。
  • multibookの証憑添付機能によって本社で証憑現物を保管する必要がなくなり書庫を撤去することができた。

技術力を強みとする3つのエンジニアリングで、未来の“あたりまえ”を創造

―― 貴社の事業内容をお聞かせください。

縄田:エクシオグループは、技術力を強みとするエンジニアリング企業です。大きく3つの事業分野があり、情報通信ネットワークの分野では、各種通信設備の企画・設計から施工・運用・保守まで、一貫したサービスを日本全国で展開しています。都市インフラ分野では、通信建設で鍛えた電気・土木技術を活かして鉄道やデータセンター、上下水道、ごみ処理プラントなどの建設を行っています。システムソリューション分野では、ICT(情報通信技術)を駆使して、お客様のビジネスプロセス変革や情報セキュリティ強化、省エネルギーなど多様なニーズに応えるソリューションを提供しています。

煩雑な海外拠点の立替精算管理にmultibook立替経費精算管理を導入

―― 今回、multibook立替経費精算管理をご導入いただきました。貴社における海外拠点での立替経費精算業務には、どのような課題がありましたか。

縄田:現在、当社には海外に出向している社員が家族と合わせて約30名いるのですが、出向社員は海外子会社に勤務しており、給与などは海外子会社から支給されます。これ以外の費用、たとえば医療費や家族の教育費用、一時帰国費用などは、エクシオの海外駐在員規定に基づき、本社が支払います。個人で立て替えておいてもらい、各国の収支管理者が取りまとめ、現地で持っている小口口座から毎月精算し、私の所属するグローバルビジネス本部に使った支出を毎月報告します。グローバルビジネス本部では、勘定科目や金額が間違っていないかといったことを確認して、データを財務部へ渡します。財務部では、今一度勘定科目や金額が合っていることを確認した上で、為替差損益の計算を行い、本社の会計システムにデータを登録します。また、現地から「お金が足りなくなってきた」と連絡を受けたら、小口口座に送金を行います。

この海外出向者の立替経費精算を、1991年にフィリピンに子会社が誕生したときから今まで、毎月紙やExcelベースで管理していました。現地の収支管理者は毎月報告書を作成しなければならず、仕訳の方法やExcelフォーマットも属人化しており、その人しかできない業務になっていました。

井上:財務部では、「この海外子会社から来たExcelは、こことここを見る」というように担当者ごとに異なる報告の仕方について代々申し送りがありましたので、それに沿って毎月の駐在収支管理報告書を確認していました。また、現地から送られてくる領収書の現物をバインダーに閉じて書庫に格納する作業も、財務部の業務になっていました。紙なので、後から確認が必要になったとき検索するのが大変でした。また、本社のSAPに投入するための情報を、個別に手作業で作成する必要があり工数がかかっていました

―― どのようにしてmultibookを知っていただきましたか。

縄田:2023年3月、当社で「DX活動計画発表会」を開催することが発表され、各組織から1テーマを出して7分間取り組みについて話すことになったのです。グローバルビジネス本部では海外出向者の立替精算業務を改善してはどうかという話になり、発表に合わせソリューションを探すことになりました。

最初に相談をした会計ソフト会社は海外の為替レートに対応しておらず、次にIT製品を比較検討できるサイトに相談したところ、multibookともう1社を提案頂きました。もう1社はExcelベースのソリューションだというのでイメージが違うなと思いmultibookを見てみたら、ダウンロードした資料に「Excel管理の限界」や「業務の属人化」などまさに課題だと感じている点を訴求した文言があって、「これこれ!」と思い連絡しました。提案をいただいて、かゆいところに手が届くシステムだと感じ、どんどん話が進みました。

「DX活動計画発表会」では、multibookの導入を前提に発表を行いました。会社からは、発表したテーマについては1年間活動し、10月に中間発表、翌年2024年3月に結果を報告するように、とのことでした。グローバルビジネス本部では、費用対効果があるなら導入しようということになり、現地の収支管理者、グローバルビジネス本部、財務部の業務改善につながるWin-Win-Winの取り組みであり、月間12日かかっている業務を月当たり3.5日に削減できると目算を立てて、導入を始めました。

―― 導入に当たって何か苦労されたことはありましたか。

縄田:少し社内で調整が必要でした。当社は会計システムとしてSAPを使用しているのですが、出向者の立替経費精算の情報は最終的にSAPへデータ連携をする必要がありました。multibookのデータをCSV形式でダウンロードし、SAPに投入して問題なさそうか、社内のシステムセキュリティ担当に聞いてOKをもらったのが10月でした。また、パラメーターの初期設定も大変でしたが、財務部の協力を経て無事に終えることができました。1か月ほどかけてマルチブック社とQ&A表を使いながら不明点解消のためのやり取りを行い、11月末にはデータの入力が可能な状態となりました。海外にいる収支管理者向けにはマルチブック社からオンラインで勉強会を実施してもらい、12月から紙やExcelの運用との並行稼働で本番移行し、2024年1月からは完全にmultibookだけで運用しています。

導入まもなく月当たり4日の時間短縮、現地と本社で作業負荷も大きく軽減

―― 現在の活用状況はいかがでしょうか。

縄田:最初はフィリピン、シンガポール、タイ、インドネシアの4海外拠点でスタートし、効果を実感したので、後にアメリカを追加し、現在は5拠点で使っています。

―― どのような導入効果を実感していただいていますか。

縄田:「DX活動計画発表会」としての最終報告では、2024年1月から3月までの実働ベースで測定して、立替精算業務としての時間短縮は月当たり4日と書きました。ただ、この時点では作業の習熟がまだ十分ではなかったので、今後この数字はもっと伸ばせると思っています。作業負荷の軽減という観点では、海外にいる収支管理者はmultibookに統一書式でデータを入力すればいいだけになり、領収書はカメラで撮影して明細ごとに添付し、原本は手元で保存すればよく、本社への郵送は行わなくていいことにしました。これで本業により時間を割けるようになったと思います。グローバルビジネス本部としても、確認にかかる時間が半減しました

井上:今まではExcelで提出された明細と紙で郵送されてくる領収書を突合するのにすごく時間がかかっていたのですが、今は1明細につき1証憑が結びついている状態なので確認がすごく楽です。以前は1日1カ国処理するのが精一杯だったのに、今は1~2日で全ての拠点の立替経費精算を処理できるようになっています。また、本社SAPへの連携も、multibookからダウンロードしたCSVを投入するだけでよくなったことも、省力化につながっています。これまではデータ加工のために自作ツールを使ったり、最悪の場合手入力をしていたため、かなり楽になりました。さらに、本社への領収書原本郵送のプロセスが無くなったことで保管場所だった書庫が要らなくなって撤去しました。

縄田:このプロジェクトで、これまで立替経費精算の確認・承認プロセスでしか接点のなかった財務部とコミュニケーションが取れ親密さが増したことも大きかったです。また、「よく使う仕訳パターンを瞬時に呼び出せるパターン登録機能を作ってほしい」と、multibookのレビューに書いたところ、翌月には対象の機能を実装したと連絡が来て、迅速に要望を酌んでもらったことも非常にうれしかったです。

―― ありがとうございます。今後の展望を伺わせてください。

縄田:multibookによって、海外拠点での支出状況が可視化できるようになりました。今後はデータ分析ツールを使って、余裕を持って小口口座へ送金できるようタイミングを見計ったり、各出向者ごとの経費を把握できるようになればと思います。現在は特に発生していませんが、不正抑止という観点でも、データを詳細に見ていければと考えています。

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[取材に対応いただいた方々]
エクシオグループ株式会社 グローバルビジネス本部 縄田 和也氏
エクシオグループ株式会社 財務部 井上 詩菜氏

[取材]
吉田 育代

[フォトグラファー]
矢野 拓実

お客様概要

  • 会社名

    エクシオグループ株式会社

  • 事業内容

    通信キャリア事業/都市インフラ事業/システムソリューション事業

  • URL https://www.exeo.co.jp/

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